ソースコードのコメントよりも空白行のほうが理解を助ける

ソースコードのコメントよりも空白行のほうが理解を助けるという研究結果 - 森崎修司の「どうやってはかるの?

IEEE Transaction on Software Engineeringの論文Raymond P.L. Buse and Westley R. Weimer: Learning a Metric for Code Readabilityから。120人の被験者が10種類のオープンソースプロジェクトのソースコードの一部(20行等、非常に局所的)をもとに読みやすさに影響を与えることを実験結果から示している。

25種類のメトリクスと読みやすさとの相関を求めている。メトリクスには、コメント行数や予約語の数、空行の数、括弧の数、変数名の長さ、変数の個数などが含まれる。このうち、読みやすさに最も影響を与えやすいメトリクスとして、1 位に変数の個数、2位に行数、3位に括弧の数、9位に空行数、15位にコメント行数が示されている。

1位の変数の個数と2位の行数というのは割とありきたりで、この著者は15位のコメント行数より9位の空白行が上位にあることに関心を抱いたようです。

なぜコメントより空白行の方が理解度を助ける結果なのでしょう?

不思議だなーと思ったら、実験方法は以下のようなもの。
コード断片をたくさん見せて評価してもらっているそうです*1

10種類のオープンソースソースコードの断片を100箇所取り出し、それを被験者に評価してもらっている。

小さい規模のソースコードの場合、コメントをたくさん入れるより、意味ある単位を認識しやすくるように(コードを読みやすくするために)空白行を入れる方が効果的ということでしょうか?

もう少し大規模なソースコードだったらまた違う結果になりそうです。




というとこまで書いたところで、括弧の数 >>>> 空行数ということは、()だらけになる某言語は読みにくいということですか?

*1:評価の仕方は、元の論文(Learning a Metric for Code Readability)を見ないと分からないのが残念。